認知症とは

誰でもなり得る

いろいろな原因で脳の働きが悪くなったために仕事や日常生活にさまざまな問題が起きてくる病気です。脳の老化が最大の危険因子であるため、年齢と共に発生頻度は高まり、誰にでも起こりうるものです。認知症にはいくつかタイプがありますが、その中で最も多いのがアルツハイマー型認知症です。加齢に伴う変化の影に隠れ、いつの間にか発症し、ゆっくりと進行していく疾患です。

「支える」医療へ

失われた記憶を戻したり、病気を完全に治す薬はまだありません。病気の進行を遅らせる薬、不安や不眠、妄想を改善する薬による治療が中心となります。認知症の治療は薬だけではなく、それ以外の治療が有効に働くことがあります。本人の役割やできることを維持できるよう働きかけ、安心して暮らすことができるよう環境を整える「CureとCareの視点」を持つことが治療の目的となります。

笑顔の効果

病気への理解を深め、余裕をもって接することは、良い関係を築き、質の高い介護につながります。世界には、バリデーション(米国)、ユマニチュード(仏国)、パーソンセンタードケア(英国)など様々な方法があり「記憶に残るのは、何を言ったかではなく、どんな風に話したか、だ」というクリスティーン・ブライデンの言葉があります。笑顔で、やわらかい声で、身ぶりを交えて、ゆっくりと話す。認知症の方の症状は、私たちの心や人生を映す鏡かもしれません。

毎日の心がけ

身近な人とつながる「交流」。地域や社会とつながる「社会参加」。バランスのよい「食生活」。季節を感じながら1日30分程度の歩く「運動」。禁煙、過度の飲酒を避け、規則正しい生活を心がける「生活習慣」。新聞を読んで印象に残ったことを誰かと話す、日記をつける「記憶の反すう」。これらを心がけて備えることで、認知症の発症や進行を予防することができるといわれています。